格安eコマースアプリ「拼多多(ピンドゥオドゥオ)」とその海外版「Temu(ティームー)」で知られる中国のEコマース大手PDDホールディングスは3月20日、好調な決算を発表した。これを受け、同社の創業者である黄崢(コリン・ホアン)の資産は16億ドル増え、466億ドル(約7兆494億円)に達した。中国第2位の富豪となった黄だが、今後はその地位を維持するのに苦労するかもしれない。
現在44歳の黄は、2021年にPDDの会長を退いているが、彼の資産の大半は同社株が占めている。現在の同社を率いているのは、創業メンバーの陳磊(チェン・レイ)だ。PDDの2023年第4四半期の売上高は前年同期比123%増の125億ドル、純利益は同146%増の33億ドルだった。
中国経済が低迷し、アリババやテンセントなどの同業大手の四半期売上高が1桁成長にとどまる中、PDDのコンセンサスを上回る好決算は中国のハイテク業界において際立っている。同社が3桁成長を成し遂げた主な要因としては、効果的な割引戦略によって価格に敏感な顧客層を引きつけたことと、海外市場向けのTemuの急拡大が挙げられる。
同社は、20日のアナリスト・コールの中で、Temuがリリースから2年弱ですでに50の国と地域で展開していることを明らかにしたが、詳細な業績は開示しなかった。ナスダックに上場するPDDの株価は、20日の決算発表後に激しい値動きを見せた。当初は15%上昇したものの、その後は値を下げ、結局3.5%高で取引を終えた。それでも、黄の資産は1日で16億ドル増えた。
香港に本拠を置くArete Researchのシニアリサーチアナリストであるショーン・ヤンは、一部の投資家がPDDの業績見通しを不安視し、利益確定を図ったと指摘する。中国では、年初にeコマース企業の業績が低迷する傾向にあり、同社も2024年第1四半期は減速する可能性が高い。その一方で、第4四半期には「独身の日」などの大規模なセールがあり、売上拡大が期待できる。
急成長の要因
①効果的な割引戦略
Temuは価格に敏感な顧客層を引きつけるために効果的な割引戦略を展開しています。低価格で商品を提供することで、顧客の注目を集めています。
アプリをインストールすると無料で使えるクーポンがありますね。クーポンは以下の三種類が2024年5月時点では、配布されています。クーポンについては、別の記事でまとめますね。
・15,000円クーポンパック
・10,000円クーポンパック
・インフルエンサーのクーポンコード
②海外市場向けの急拡大
Temuはリリースから2年弱で既に50の国と地域で展開しており、特に米国を主要市場としています。大規模なセールなどのイベントを活用して売上を伸ばしています。
2023年2月14日には、アメリカ最大級のスポーツイベントである(アメリカンフットボールの)「スーパーボウル」のテレビ中継にTemuのコマーシャルを大量投入。「大富豪のように買い物しよう」のキャッチフレーズで消費者の耳目を引き、知名度を一気に向上させた。
多大な広告で世間に認知されだしていますね。
③中国経済の低迷に対する柔軟性
中国経済が低迷している中、PDDはコンセンサスを上回る好決算を達成しています。Temuの成長は、中国のハイテク業界において際立っているものと言えます。
PDDホールディングスとは、TEMUの親会社ですね。
④フルフィルメントプロセスの最適化
Temuはフルフィルメントプロセスを重視しており、中国国内の倉庫から米国へ商品を発送し、配達を迅速に行っています。
⑤アフリカ市場への進出
Temuはアフリカ市場への進出を始めており、グローバルな展開を進めています。
アフリカも市場に入るとかなり成長しそうですね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
低価格でショッピングができるTEMUの急成長ぶりをまとめてみました。
今後も急成長するTEMUから目が離せませんね。
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